音楽の習い事が人生で役に立つ理由【科学的根拠あり】
「音楽を習ってみたいけど、お金をかけてまでやることなのかな。。」
「子供が音楽を習いたいというけど、将来役に立たないだろ、、」
そのように思っていませんか?
音楽を学ぶことで得られるものは、「音楽ができるようになる」だけではありません。「人生で役立つスキル」も手に入るのです。
テーマ:音楽スキルは現実的に何の役に立つのか
私個人も様々な学びを音楽から得ましたが、化学的に認められた効果は大きく二つです。音楽の習い事をすると、「集中力」と「社交力」が上がります。詳しく解説します。
集中力を高める
楽器を弾くことで集中力が高まるという研究があります。音楽家は、集中力のコントロールが非常に上手いのです。
2019年チリ大学の研究で、19人のプロの演奏家と、19人の楽器をしない人の集中力を比較しました。結果、プロの演奏家の方が、注意力の抑制能力が1.5倍高いことがわかりました。
注意力の抑制能力とは
人の注意力は、いつも色んな所へ散るようになっています。生物としては、目の前の一点にずっと集中していると、背後から敵に襲われてしまうためです。
注意力の抑制能力とは、その本能的性質を抑え、一点のことに集中する能力のことです。また、一旦集中が切れたり、逸れたりしても、また元に戻すことができる力です。
年齢問わず高められる
楽器を習うことで集中力を養うことは、何歳から始めても効果が出ます。子供に楽器を習わせるなら、親も一緒に習うのも素晴らしいです。
現代では、一つのことに集中できる素質の方が求められます。背後を気にせず、資料を早く作ることの方が重要だからです。
集中力は、学校でも仕事でも、一生使い続ける能力です。音楽をきっかけに、周囲を圧倒する集中力を手に入れましょう。音楽をやってて良かったと思うはずです。
人間関係力を高める
音楽の習い事が、子供に与える効果を調べた研究があります。音楽の習いごとで子供のIQが高くなる(頭が良くなる)というのは本当か?というものです。
2020年にロンドン大学の研究チームが、1986年〜2019年の間に実施された54件の「子供の認知能力と成績と音楽に関する研究」のデータを再分析しました。それらの被験者合計6,984人の子供を対象に、「本当に音楽教育で頭が良くなるのか」を調べました。
成績ではなく、コミュ力が上がる
その結果わかったのが、子供の認知能力や学校の成績に、音楽教育が及ぼす効果はなかった。ということです。音楽を習うと子供が勉強できるようになるか?というと、それには因果関係がなかったのです。
しかし、社会的スキル(人間関係力)と、自尊心(ありのままの自分を誇れる精神状態)を、音楽教育で向上させる効果があることがわかりました。
子供の頃から音楽を習うことによって、社会に出てからコミュニケーションで困るリスクを減らす効果が期待できる。という結論です。
大人と子供では効果が違う
子供が音楽を習うと、社会的スキルと自尊心が向上します。では大人はどうでしょうか?実は大人が音楽を習うと、認知能力が上がったり、脳の老化を防ぐ効果があります。
大人の場合は音楽で頭が良くなるんですね。頭の回転が速くなる、といった感じでしょうか。大人なら言語習得も、音楽と同様の効果があります。
年齢で効果は違いますが、音楽を習うことで、音楽以外の人生、日常生活に役立つスキルが得られます。
脳機能を実践的かつ確実に鍛える
音楽をすることで、脳の短期記憶能力が向上します。つまり頭の回転が早くなるのです。
頭の回転が早くなると、認知能力(※1)が高まり、メンタルが強くなり、感情コントロールまでも上手くなることがわかっています。
音楽の他にも、読書、運動、家事、数学、語学などは同様に効果があります。音楽と運動が合わさっている「ダンス」も最強です。
(※1)認知能力とは、記憶力、言語能力、判断力、計算力、遂行力など、物事を正しく理解して適切に実行するための機能のこと。
まとめ
事実、音楽が人生に良い効果をもたらす根拠を紹介しました。楽しく、好きな音楽を学ぶことで、自分の成長を感じ、自尊心の形成につながり、脳の認知能力と集中力を強力に増強します。
お金と時間に余裕がない場合は仕方ありませんが、それ以外はメリットが大きすぎて習わない理由が見つかりません。
はじめの一歩
まずは音楽に、楽器に触れてみましょう。歌は最も良い方法です。誰でも、いますぐに始めることができます。
コンサートを見たり、音楽教室を見に行ったり、簡単なステップから始めてみましょう。大きな変化につながるかもしれません。